【小学生の第5中足骨基底部骨折|粉砕に近い骨折を慎重に管理し、4か月でスポーツ完全復帰】

こんばんは 和歌山市 和歌浦口バス停前

畠中整骨院院長 畠中健です。

今回は、小学生に発生した「第5中足骨基底部骨折」の経過をご紹介します。

第5中足骨とは、足の小指側にある骨です。

その中でも基底部は、足首を捻った際やスポーツ動作などで骨折を起こすことがある部位です。

今回の症例は、単純に一本の骨折線が入ったものではなく、骨片が複数確認される、粉砕骨折に近い複雑な骨折形態でした。

そのため、整復後に「骨が合ったから終わり」とするのではなく、その後の骨片の位置や骨癒合の状態を慎重に確認しながら管理しました。

【整復前と整復後を運動器エコーで確認】

掲載している画像は、運動器エコーによる骨折部の画像です。

右:整復前
左:整復後

整復前の画像では、第5中足骨基底部の骨皮質の連続性が大きく乱れ、複数の骨片を確認できます。

整復後は、骨片の位置関係を確認しながら管理を開始しました。

今回のように骨折形態が複雑な場合、整復した直後だけでなく、その状態が維持されているか、骨癒合がどのように進んでいるかを継続して確認することが重要と考えています。

【レントゲンと運動器エコー、それぞれの特徴を生かして確認】

今回の症例では、整形外科で数回にわたりレントゲン検査を行っていただきました。

それに加えて当院では、おおむね2週間ごとに運動器エコーで骨折部を確認しました。

レントゲンは、骨折全体の位置関係や骨癒合を評価するうえで基本となる検査です。

一方、運動器エコーでは、骨表面の状態や仮骨形成などを繰り返し観察できるという特徴があります。

骨折治癒の評価において、超音波が補助的な情報を提供できることも報告されています。

当院では、レントゲンの代わりとしてエコーを見るのではなく、整形外科での画像評価を基本として、エコーを補助的に活用しています。

【骨の状態を確認しながら固定方法も段階的に変更】

今回の骨折では、最初から最後まで同じ固定を続けたわけではありません。

骨折部の安定性、圧痛、歩行状態、レントゲン所見、エコー所見などを確認しながら、

しっかりした固定
↓
状態に応じた固定への変更
↓
最終的には小さな固定

というように、段階的に固定方法を変えていきました。

最終的な小さな固定まで含めると、約2か月間は何らかの固定を継続しました。

小児の第5中足骨骨折は、多くが保存療法で良好な経過をたどるとされていますが、骨折した場所、転位の程度、関節面への影響、骨片の状態などによって管理方法は異なります。

今回のような粉砕に近い骨折では、一般的な「何週間で固定終了」という期間だけで判断せず、実際の骨折形態と経過をみながら進めることが重要です。

【低出力超音波骨折治療機器も、骨折部を確認しながら照射位置を再選定】

治療期間中は、低出力超音波骨折治療機器(LIPUS)も使用しました。

ただ単に同じ位置へ照射し続けるのではなく、エコーで骨折部の状態を確認しながら、照射する位置についても適宜見直しました。

LIPUSについては、骨折治療における補助的な治療方法の一つとして使用されています。

一方で、骨癒合促進効果については研究によって評価が分かれている部分もあります。

そのため当院でも、LIPUSだけで骨折を治すという考え方ではなく、適切な整復・固定、整形外科での画像評価、経過観察などを基本としたうえでの補助的な治療として使用しています。

【約4か月でハードな運動へ完全復帰】

骨が形成されてきたからといって、すぐに激しい運動へ戻したわけではありません。

固定を徐々に小さくし、その後も痛みや患部の状態を確認しながら、運動量を段階的に上げていきました。

そして受傷から約4か月で、ハードな運動にも支障なく完全復帰することができました。

第5中足骨基底部骨折といっても、その骨折形態は一人ひとり異なります。

特に今回のように骨片が複数存在する複雑な骨折では、

「何週間経ったから大丈夫」

ではなく、

骨折の形
骨片の位置
骨癒合の状態
痛み
歩行状態
運動時の状態

などを総合的に確認しながら進めることが大切です。

畠中整骨院では、整形外科と連携し、レントゲンでの確認に加えて運動器エコーも活用しながら、骨折後の状態を慎重に確認しています。

※本症例は、整形外科での確定診断および定期的な画像検査のもとで管理した症例です。

※画像および治療経過については、患者さま・保護者さまの了承を得て掲載しています。

※骨折の状態や骨癒合期間、スポーツ復帰時期には個人差があります。

【本記事について】

本記事は、当院で実際に対応した症例の経過・画像・施術記録をもとに、畠中整骨院 院長が内容を確認し、加筆・修正のうえ掲載しています。

文章表現の整理にデジタルツール等を補助的に使用する場合がありますが、症例内容、医学的な記載、画像の選定、最終的な掲載判断はすべて院長が行っています。

畠中整骨院
院長・柔道整復師 鍼灸師 畠中 健

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