
おはようございます
和歌山市 和歌浦口バス停前
畠中整骨院院長 畠中健です。
昨日は、畠中整骨院に多くの学生さんが来院されました。
当院では、学生さんのケガに対応する機会も多く、スポーツ中の負傷はもちろん、学校生活や日常生活での転倒、打撲、捻挫など、さまざまなケースがあります。
特に私が大切にしているのは、学生さん、とりわけ小さなお子さまのケガに対するエコー観察です。
■ 小さなお子さまは痛みの場所を正確に伝えられないことがあります
大人であれば「ここをひねった」「この部分が痛い」と比較的具体的に説明できます。
しかし、小さなお子さまの場合は、痛みの場所や負傷した状況をうまく説明できないことがあります。
例えば、腕を痛がっていても、実際に傷めている部分が本人の指さす場所と異なる場合もあります。
また、痛みを我慢してしまったり、反対に不安から広い範囲を痛がったりすることもあります。
だからこそ、本人の訴えだけで判断せず、受傷状況や腫れ、圧痛、動きなどを丁寧に確認する必要があります。
■ 畠中整骨院では基本的にすべての患者さまにエコー観察を行っています
当院では、基本的にすべての患者さまにエコー(超音波画像観察装置)による観察を行っています。
特に学生さんのケガでは、重要な観察手段として活用しています。
エコーというと、筋肉や腱、靱帯などを見る装置という印象があるかもしれません。
しかし、実は骨の表面も観察できるのです。
正常な骨の表面は、エコー画像上で明るい連続した線として確認できます。
骨折によって骨の表面に段差や連続性の途切れが生じている場合、その変化を捉えられることがあります。
さらに、骨の周囲に生じた腫れや血腫、筋肉・腱・靱帯などの軟部組織の状態も観察できます。
医学文献でも、小児の骨折や軟部組織損傷の評価における超音波の有用性が報告されています。
■ エコーには放射線被ばくがありません
エコーの大きな特徴の一つは、放射線被ばくがないことです。
X線撮影とは異なり、超音波を利用して画像を描出します。
そのため、電離放射線による被ばくがありません。
また、患部をリアルタイムで観察でき、必要に応じて左右を比較することもできます。
成長期のお子さまでは、大人とは異なり、骨端線(成長軟骨)や、まだ十分に骨化していない軟骨組織が存在します。
こうした成長期特有の構造を評価する際にも、エコーが役立つ場合があります。
■ 骨折の観察にも役立ちますが、万能ではありません
ここは、ぜひ知っていただきたい大切な点です。
エコーでは骨の表面を観察できますが、骨の内部を直接観察することは困難です。
また、骨の深い部分や観察しにくい部位の骨折、関節内部の損傷などは、エコーだけでは十分に評価できない場合があります。
成長軟骨などの正常な構造が、骨折に似た画像として見えることもあります。
そのため、エコーで異常が確認できなかったからといって、必ずしも骨折がないとは言い切れません。
当院では、受傷した状況、痛みの場所、腫れ、圧痛、動きなどを総合的に確認し、必要に応じて医療機関でのX線撮影やMRIなどの検査につなげています。
エコー観察は、X線検査などをすべて置き換えるものではなく、ケガの状態を把握するための有用な補助的手段です。
■ 成長期のケガだからこそ、丁寧に向き合いたい
「転んだだけだから大丈夫だろう」
「少し腫れているだけだから、しばらく様子を見よう」
そう思われることもあるかもしれません。
しかし、成長期のお子さまの骨や軟骨には、大人とは異なる特徴があります。
痛みをうまく説明できないお子さまもいるからこそ、私は丁寧な観察が大切だと考えています。
畠中整骨院では、長年にわたり骨折・脱臼・捻挫・打撲などの外傷に向き合ってまいりました。
経験を大切にしながらも、それだけに頼らず、エコーによる客観的な情報も活用する。
これが当院の基本姿勢です。
これからも学生さんや小さなお子さまのケガに対して、一人ひとりの状態を丁寧に確認し、適切な対応に努めてまいります。
保護者の皆さまも、お子さまのケガで気になることがございましたら、お気軽にご相談ください。
■ 参考文献・医学的根拠
本記事は、畠中整骨院での外傷対応の経験と、以下の医学文献を参考に作成しています。
1.de Borja C, Watkins R, Woolridge T.(2022)
Common Ultrasound Applications for Pediatric Musculoskeletal Conditions.
Current Reviews in Musculoskeletal Medicine, 15, 447–455.
小児の骨折、筋肉内血腫、軟部組織損傷などに対する超音波検査の有用性や、放射線被ばくがないことについて解説されています。
https://doi.org/10.1007/s12178-022-09788-x
2.Ultrasound imaging of bone fractures(2023)
Insights into Imaging.
骨折による骨表面の連続性の途切れや、骨折後の変化を超音波で観察する方法について解説されています。
https://doi.org/10.1186/s13244-022-01335-z
3.Ultrasound Applications in Pediatric Orthopedics(2024)
小児整形外科領域における超音波の活用についてまとめた総説です。
成長期の軟骨組織の観察、放射線被ばくがないこと、超音波観察の限界などが解説されています。
https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC11283298/
4.Ultrasound Diagnosis of Either an Occult or Missed Fracture of an Extremity in Pediatric-Aged Children(2009)
小児の四肢骨折において、骨表面の不連続像などを超音波で捉えた研究です。
https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC2799655/
※エコーによる観察結果は、施術者の技術、観察部位、損傷の種類などによって異なります。必要な場合には、医療機関での画像検査などを併用することが重要です。
■ 本記事の執筆について
本記事は、畠中整骨院院長が、自身の臨床経験と医学文献に基づいて執筆したものです。
当院の日々の外傷対応における考え方や、エコー観察を重視する理由について、院長自身の言葉でお伝えしています。
執筆者:畠中整骨院院長
柔道整復師・鍼灸師
畠中整骨院
国道42号線沿い
和歌浦口バス停前
電話:073-444-0618








